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ASEAN緊急災害ロジスティック・システム開始及びAHAセンター開所1周年記念式典の開催について平成24年12月14日
12月7日(金)、マレーシア・スバンのマレーシア空軍基地において、ASEAN緊急災害ロジスティック・システムの開始及びASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター)開所1周年を記念した式典が開催されました。式典にはASEAN側よりコヒラン・ピライ(Kohilan Pillay)マレーシア外務副大臣、アリシア・デラ・ロサ・バラ(Alicia Dela Rosa Bala)ASEAN社会・文化共同体担当事務次長、アタポーン・シンガウィチャイ(Adthaporn Singhawichai)ASEAN防災委員会(ACDM)議長代理及びASEAN各国のACDMメンバー、サイド・ファイサル(Said Faisal)AHAセンター所長が、また、日本からは石兼公博ASEAN大使、中村滋在マレーシア日本国大使が参加しました。 このロジスティック・システムは、スバンにあるUNHRD(国連人道対応デポ)倉庫内にASEANを対象とした救援物資の備蓄・輸送システムを構築するもので、AHAセンターを中心にシステムの管理・運営が行われることになっています。同システムにより、ASEAN地域において中〜大規模の自然災害が発生した場合、被災国からの支援要請に応じて、あるいは被災国がAHAセンターからの支援申し入れを受け入れ、同ロジスティック・システムを通じて被災国に救援物資の調達・輸送が実施されることになります。このロジスティック・システムは日本が日ASEAN統合基金(JAIF)に拠出した1200万ドルにより発足したものです。 冒頭挨拶において、石兼大使より、台風による大きな被害を被ったフィリピンに対するお見舞いを述べると共に、本件ロジスティック・システムの構築を含むこれまでのAHAセンターに対する日本の支援及び「ASEAN防災ネットワーク」のコンセプトについて紹介しました。「ASEAN防災ネットワーク」は、11月にカンボジア・プノンペンで行われた日ASEAN首脳会議において、今後の対ASEAN防災支援の具体策として野田総理より発表され、ASEAN各国から賛同を得たものです。その後、石兼大使よりファイサル所長に対し、ASEANファミリー・キットの贈呈が行われました。 式典では、本件ロジスティック・システムを通じて救援物資が輸送機に搬入される様子がデモンストレーションされると共に、本件ロジスティック・システムによってスバンのUNHRD(国連人道対応デポ)倉庫に備蓄される救援物資の視察、及び備蓄倉庫の見学が行われました。 このロジスティック・システムは既に稼働を開始しており、11月中旬にミャンマーでマグニチュード6.8の地震が発生した際には、多目的テント250帳が、また、先般のフィリピンにおける台風被害に対しては、大型発電機3台の輸送が実施されました。ロジスティック・システムを通じて、ASEANの防災対応能力の更なる強化が期待されます。 (参考)ASEAN防災人道支援調整センター(AHAセンター) |