日・インドネシア外相会談(概要)
平成24年7月11日
7月11日(水),19時30分から約30分間,ASEAN関連外相会議出席のためカンボジアを訪問中の玄葉外務大臣は,カンボジア王国首相府二国間会議室において,マルティ・インドネシア外務大臣(H.E. Dr. Marty Natalegawa, Minister of Foreign Affairs)との間で日・インドネシア外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです(先方同席:ユリ・タムリン外務省アジア太平洋アフリカ総局長,デウィ同東アジア太平洋局長ほか,我が方同席:鶴岡外務省総合外交政策局長,梅田同南部アジア部長,石兼ASEAN代表部大使ほか)。
1.総論
冒頭,玄葉大臣から,昨年からEASでは政治・安全保障や海洋に関する議論がよい形で進みつつあり,これはマルティ外相のリーダーシップによる部分が大きい旨述べました。マルティ外相からは,日本とインドネシアの二国間関係は強く,強固なものであるが,更に飛躍するための大きなポテンシャルを有しているので,こうしたポテンシャルを発揮できるよう両国関係をもう一段高めるべく協力していきたい旨述べるとともに,日・ASEAN関係は地域の平和・安定・繁栄の鍵となるものであり,インドネシアとしてASEANの対日調整国の役割が終わっても,引き続き協力・支援したい旨を述べました。また,両外相は,両国関係の前向きなモメンタムを維持するためにも,双方の都合のよい時期にできるだけ早く閣僚級戦略対話を開催することで一致しました。
2.地域における協力
ASEAN関連外相会議については,玄葉大臣から,マルティ外相のASEANの中心性と一体性確保のための努力に敬意を表し,両外相は,明日開催されるEAS参加国外相会議,ARF閣僚会合における協力・連携を進め,地域の安定と繁栄に共に貢献していくことを確認しました。また,両外相は,南シナ海を巡る問題について,国連海洋法条約を含む関連の国際法に基づき平和的に解決することの重要性につき両国が問題意識を共有していることを確認しました。
3.グローバルな課題における協力
更に,マルティ外相は,日本がインドネシアとの二国間関係のみならず対ASEAN協力やマルチのレベルでの協力を深めていることに感謝を表明しました。これに対し,玄葉大臣から,インドネシアがアジア,世界の平和・安定・繁栄において重要な役割を果たしている旨を述べ,両外相は日本とインドネシアがグローバルな課題においても一層協力を深めていくことで一致しました。
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