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スリンASEAN事務総長からの特別メッセージ
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このたび、ASEAN日本政府代表部の開館という重要な機会に際し、
ASEANの古き友人である日本から挨拶を述べる光栄を与えられたことに感謝いたします。
今から30年以上前に語られたことをまず皆様にご紹介させて下さい。
1977年、当時の福田赳夫総理は、ASEAN諸国の首脳に対して
「東南アジア諸国の平和と繁栄はアジアの一員である日本の主要な関心事であり、
この観点から我々は、人的交流や国作りへの積極的な貢献及びその他の手段を通じて
自立の精神による国の発展に向けたASEAN諸国の様々な取組に対する協力を拡大していく所存である。」と述べました。
時は移り今は2011年。30年以上を経た今日、有言実行を是とする日本の強い文化は本物であり、
福田元総理の約束は果たされてきました。長年にわたり日本とASEANの協力は政治、
安全保障、経済、財政、社会、文化の面において拡大し、深化してきました。多くの協力活動が、
日本のリーダー及び行政の交代を経ても具現化されてきました。日本が止まることはありません。
昨年7月、日本はジャカルタに常駐する山田滝雄ASEAN大使を任命し、
ASEAN各国及びASEAN事務局との緊密な協力を続けさせることで、
30年前の約束は一層確かなものとなりました。この任務はASEANにとって歴史的なものでした。
山田大使はジャカルタに常駐する専任のASEAN大使の第一号となり、
その任命により日本のASEANに対するコミットメントは疑う余地のないものとなりました。
ASEANと日本は、経済的な共生関係を有しています。
今日、日本はASEANの重要な貿易相手国であり、投資元でもあります。
貿易においては、2009年、日ASEAN間の取引額は1,609億ドルに達し、
また日本は、2009年のASEANの総貿易額の10.5%を占めています。同年、
ASEANは米国を抜き日本の第2の貿易相手となり、日本の総貿易額の14%を占めるに到っています。
同時に、日本からASEANへの投資も2008年の46億ドルから2009年の59億ドルまで約14%も増加しています。
2009年、日本は対ASEAN投資額の13.4%を占めています。
1977年、福田元総理は、「心と心」のふれあう関係を強調されました。
2007年に初めて実施された日本の青年交流プログラム、すなわち「東アジア青少年大交流計画(JENESYS)」は、
昨年9月の時点で既に約26,993人のASEANの青年を日本に送り、5374人の日本の青年がASEANを訪問しています。
日ASEAN統合基金(JAIF)の下では、社会に対するASEANのアウトリーチに資するものも含め、
多くのプログラムが実施されています。
昨年10月のハノイでの第13回日ASEAN首脳会議において、
日本とASEANの首脳は、本年11月にバリで開催予定である第14回日ASEAN首脳会議において、
新たな宣言及び修正した行動計画を発出するために、「2003年新千年期における躍動的で永続的な
日本とASEANのパートナーシップのための東京宣言及び行動計画」の再検討プロセスを開始することに同意しました。
私は、日本がASEANと同様に、多岐にわたる協力から恩恵を受けていることを願っています。
今後とも日本と更に意義のある協力が出来ることを楽しみにしています。その間、皆様がこのウェブサイトをご覧になり、
日ASEAN関係についての知見を深められ、私たちの親愛なる友人である日本が支援してくれる
2015年までのASEAN共同体に向かう旅に参加して下さることを願っています。
ASEAN事務総長
スリン・ピッスワン
2011年5月
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