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相星大使挨拶日ASEAN友好協力40周年を迎えた2013年は、日本とASEANの関係にとって重要な年でした。安倍総理大臣がすべてのASEAN加盟国を訪問されたことに加え、同年12月の日ASEAN特別首脳会議で、「平和と安定のパートナー」、「繁栄のためのパートナー」、「より良い暮らしのためのパートナー」、「心と心のパートナー」の4つの分野で関係強化を謳った「日・ASEAN友好協力に関するビジョン・ステートメント」が採択されました。 昨年は、これらのパートナーシップを強化し、日本とASEANの関係を一層緊密化させるべく、ASEANとの間で様々な協力を進めました。一例として、2014年に初めてASEAN議長国を務めたミャンマー政府への支援、ASEAN政府間人権委員会のメンバーの日本招へい、ASEAN防災人道支援調整(AHA)センターを通じた災害対策への支援、ASEANと日本の若者のサッカー交流、などが挙げられます。また、昨年11月には初めて日・ASEAN防衛担当大臣ラウンドテーブルが開催され、今後の日・ASEAN防衛協力の強化に向けた一歩となりました。 2015年は、日本とASEAN双方にとって大きな節目の年に当たります。 ASEANにとっては、ASEAN政治・安全保障共同体、ASEAN経済共同体、ASEAN社会・文化共同体という3つのASEAN共同体が設立される記念すべき年であり、共同体設立に向けた取組みが強化されるでしょう。特に、ASEAN経済共同体の行く末は、日本企業にとっても大きな影響を与えます。ASEANは、日本にとって中国に次ぐ世界第2位の貿易相手、第3位の投資先であり、既に8,100以上の日系企業の拠点が設けられています。日本政府としては、このような緊密な経済関係を背景に、また、ASEANの戦略的なパートナーとして、ASEAN統合に向けた努力を引き続き支援していく所存です。 また、東アジア首脳会議(EAS)が2005年にマレーシア(クアラルンプール)で発足し、今年で10周年を迎えます。過去10年間、EASはこの地域及び国際社会の重要な問題について首脳間で率直な対話を行うフォーラムとして機能してきました。我が国は、EASを首脳が戦略的課題について議論する地域のプレミア・フォーラムとして重視しており、引き続き積極的に対応していきます。 最後に、本年は第二次世界大戦後70周年に当たります。昨年5月のシャングリラ・ダイアローグにおいて安倍総理大臣は、アジア太平洋地域の平和と安定を確固たるものにするためにも、特に「法の支配」が重要であることを強調しました。戦後、民主主義・平和国家としての道を歩んできた我が国は、地域の平和と繁栄に貢献することがこれまで以上に期待されています。昨年11月の日ASEAN首脳会議では、ASEAN側より我が国の「積極的平和主義」に対して歓迎の意が表明されました。我が国は、ASEANとの長年の友好関係に基づく信頼できるパートナーとして、ASEANの期待に応えていかねばなりません。 ASEAN共同体設立を足がかりに、ASEAN諸国は相互協力を強め、国際社会でのプレゼンスを高めつつあります。ASEAN創設50周年を迎える2017年を前に、日本とASEANの関係強化に全力を尽くしていきたいと考えております。皆様のご協力とご支援を宜しくお願いいたします。
平成27年1月 |